返礼品が人気の「ふるさと納税」の注意点
2016-01-11
最近、人気が高まっている「ふるさと納税」。
実質2,000円の寄付(自己負担)で、
それ以上の価値のある返礼品をもらえるということが
人気の一番の理由です。
加えて、控除額の上限が約2倍になったことも、
人気を後押ししていると思われます。
ふるさと納税とは、
「寄付した金額のうち2,000円を超える金額を所得税と住民税から控除する」
という制度です。
2,000円を超える金額を青天井で控除するということではなく、
この控除できる金額には上限があります。
つまり、上限額を超えて寄付すると、
超えた金額は自己負担となるわけです。
そして、ふるさと納税をすると、今までは確定申告が必要でしたが、
もともと確定申告をする必要がない人は、
寄付先に申請書を提出すれば確定申告を省略できることになりました。
ただし、寄付先が5つまでという条件があるので、
6つ以上の自治体に寄付する場合は、今までどおり確定申告が必要です。
ここで注意点をいくつか書いておきます。
①所得税と住民税から控除される金額は、
他の自治体に寄付している分なので節税にはなりません。
自己負担となる2,000円以上の返礼品を受け取ると
お得になるというだけです。
②誰でもお得になるというわけではなく、
所得税と住民税を納めていない人は、
控除できないため全額純粋な寄付となります。
③医療費控除などで確定申告をする人は、
申請書を提出していても確定申告を省略できず、
今までどおりのふるさと納税の手続きが必要となります。
④返礼品は、非課税ではありません。
一時所得に該当しますので、
満期保険金等の他の一時所得との合計が50万円(特別控除)を超えると
課税されます。
←「小規模企業共済の加入で節税」前の記事へ 次の記事へ「税務調査の可能性を低くする申告書の作成」→